2010年 01月 18日
先日、友人の家を訪れたとき、工業デザイナー水戸岡鋭治さんが出ていた回の情熱大陸を見る機会があった。 以前にも一度見ていたが、改めて考えさせられた。 水戸岡鋭治さんは、JR九州を始め、多くの鉄道デザインで有名だ。 廃線になった所を復活させるプロジェクトで、その地域の人気キャラクターになった猫をモチーフにした車両を手がけることになった、水戸岡さん。 水戸岡さん(以下 M)「ベビーサークルは、ちょっと小さくしますけど、付けます」 鉄道会社担当者(以下 T)「ベビーサークルですか、、、」 T 「やっぱり、座席数をね、、、」 「どうしてもラッシュ時に使うので、車両数が少ないんで、、、」 M 「あまり座席数のことを言うのは賢くないと思うよ」 T 「そうなんですけどね、ものすごい電話が掛かってくるんですわ」 「現場がちょっと大変で」 M 「もともと廃線したところですよ」 「それを復活させるためにこういうプロジェクト組んでるのに、ちょっと人が乗り出すと座席数増やせとか言ってくるんですよ、それをやるとまたお客さん減るんですよ。決まりきってるんだよ。 T 「、、、そう説明はしてるんですけど、、、」 M 「だからそれをしつこくしつこく説明しないと」 「新しいものを作るということは、何かを犠牲にしなきゃできないんで」 M 「ローカル線はいろんな人がいろんな目的で乗る、遊び心がある人もいれば、通勤だけの人もいる。そのなかでディズニーみたいなものを作って行こうというと思うことじたいがとんでもない話で、でもそのとんでもない話を追求していかない限りは、この地方ローカル鉄道再生は出来ないんですよ。」 まさに、過疎化が進む地域での町興しなんかにも、こういう話が当てはまるんだろう。 僕も、かつてデザインを学んだ端くれであり、今もやっぱり僕のものの考え方ってのは、デザインという思考回路にある。 水戸岡さんの発言には、他にもすごく頷ける部分が多かった。 その部分については、改めて「デザイン」について、といった視点で書いてみたい。
by torumuramatsu
| 2010-01-18 10:54
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